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今月の枝もの〈5月第4週お届け〉

  • 5月24日
  • 読了時間: 4分

更新日:5月24日


おはようございます。


新緑の時期がひと段落し、今度は葉の質感や枝の流れ、陰影が、空間の印象をつくり始めるころです。

植物たちはそろそろ静かに実を結ぶ準備です。

森の景色もまた、深呼吸したくなるような緑から”初夏の実り”へと移ろっています。

今日の枝ものは、そんな初夏の実りを感じる七種をお届けいたします。

フレッシュで可愛らしく実ったこの時期ならではの枝模様をお愉しみいただけたらと思います。


それでは、5月4週目-皐月便-の『今月の枝もの』紹介いたします。





1.アイビー〈ホワイトワンダー〉

産地:東京都

属性:ウコギ科

白い斑が入る葉が、空間にやわらかな明るさを添えてくれるアイビーです。

つる性植物であるヘデラは、本来森の木々に寄り添いながら伸びていく植物で、壁面や樹木を覆いながら湿度を保つ役割も担っています。

自然な流れや奥行きが生まれ、全体をやさしく繋いでくれる存在です。つる性でしなやかなため、垂らして飾っても、軽くしならせて他の枝ものに絡ませて飾るのも、途中でカットして短めに飾ったりとさまざまな飾り方をお愉しみいただけます。

「White Wonder」は、白斑の美しさを“驚き”になぞらえた品名です。



2.ジューンベリー

産地:県/

属性:バラ科

初夏に赤い実を結ぶ落葉樹です。六月(June)頃に実が熟すことから名のついたジューンベリーですが、いよいよ初夏になったなと感じさせてくれる枝ものの代表と言ってもいいのかもしれません。

チェリーのように垂れる実をつけ、葉もまた可愛らしくおすすめの旬の枝ものです。

春には白い花、夏には実、秋には紅葉と、四季を通して表情を変えることから人気があります。

今の時期は、やわらかな葉の間に小さな実の気配が見え始め、季節の移ろいを静かに感じさせてくれます。



3.土佐水木

産地:県 /

属性:マンサク科

春先にも違う姿で定期便にも登場しましたが、花を終えた後の土佐水木は、葉の美しさが際立つ季節です。

やわらかな葉脈と、少し波打つ葉縁が光を含み、枝全体に軽やかな陰影をつくります。

春先の花木として知られていますが、葉姿にもどこか山野の静けさがあります。



4.ソケイ

産地:県 /

属性:モクセイ科

細くしなやかな枝に、やわらかな葉をつけます。ジャスミンの仲間として知られ、種類によっては夕方からほのかに香りを漂わせます。(今回は葉ものとしての入荷ですが、蕾がついていたらイエローのお花です)

今回のような枝ものでは花だけでなく、軽やかな枝葉の流れにも魅力があり、空間に風が抜けるようなやさしい動きを添えてくれます。

ソケイは古くから香りの植物として親しまれ、中国では「迎春花」と呼ばれる仲間もあり、春の訪れを告げる植物として扱われてきました。森の中では、他の木々に寄り添うように伸びる姿も見られ、どこか控えめで静かな美しさがあります。

「素馨(ソケイ)」という漢名に由来し、“素”は白さや飾らない美しさ、“馨”は良い香りを意味します。



5.粟(あわ)

産地:県 /

属性:イネ科

細かな粒が連なる穂姿が、風を感じさせるグラス素材です。

古くから雑穀として親しまれ、日本では稲以前の主食のひとつでもありましたが、穂が揺れる姿には、どこか懐かしい野の景色があります。

最近では、田園風の花束のことをシャンペトルブーケ*と呼び、グラス素材は季節感を出しやすく軽やかさがあり人気の素材です。

*シャンペトルブーケ(Champêtre bouquet)は、フランス語の「champêtre=田園風の、素朴な」という言葉に由来するブーケのスタイルで、自然で自由な雰囲気を大切にしたデザインが特徴です。



6.ブルーベリー

産地:県 / さん

属性:ツツジ科

初夏に向けて実を育て始めるブルーベリー、昨年もご好評だった初夏の枝ものです。

若い実はまだ緑色で、葉の間に小さく隠れるようについています。

酸性土壌を好む植物で、森では湿り気のある場所に自生します。

紅葉の美しさでも知られ、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。

この時期はブルーになる前のまだ緑の実がついた状態で出回りますが、そのフレッシュな姿は主役級の旬の枝ものです。



7.ポリゴナム/ポリゴナータム

産地:県/

属性:キジカクシ科

しなやかな茎の流れと、整然と並ぶ葉が美しい山野草です。

ナルコユリの仲間で、森の林床に静かに広がります。初夏から夏頃にも旬の利休草とナルコユリ(ナルコランなど)の中間のような葉もので、大変持ちが良いです。

葉の重なりが生む陰影は、華やかではないけれど、空間に深い落ち着きをもたらしてくれる存在で、風に揺れる姿には、どこか水辺のような涼感があります。

少しずつ暑くなってきましたので、クリアガラスの花瓶などにより涼しげに飾っていただくのも良いかと思います。







季節が進むにつれて、枝ものの魅力も”新芽や新緑”から“葉や空気感を味わう”ものへと変わっていきます。

光を透かす葉、静かに実を育てる枝、風を感じる穂。

そのひとつひとつが、忙しい毎日の呼吸を、少しだけゆるやかに整えてくれそうですね。

森の中で深呼吸するように、お部屋の中でも涼みながら季節の移ろいを感じながらゆっくりとお過ごしください。





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